<   2010年 11月 ( 25 )   > この月の画像一覧

 

2010年11月29日 「百発百中~狼は走れ豚は食え、人は昼から夢を見ろ」 司城志朗/矢作俊彦

本日の読了本。

「百発百中~狼は走れ豚は食え、人は昼から夢を見ろ」 司城志朗/矢作俊彦 (角川書店)

復活したこのコンビの第二弾!

「敵」との絡みを描く部分は、海外の小説に比べ、どうしても駆け足になってしまうが、それはこの小説に限らず、日本のエンタテイメント小説全般の抱える欠点。

まあ、日本の読者が大人じゃないってことなんだろう。

それでも、この小説はじっくり書かれている方。

文章は相変わらず上手いし、人物造形も見事!

前作に比べたら、昔のこのコンビの作風に近いかもしれない。
(ハードさよりも、叙情味が強い)

後味も良いし、おいらとしては、これは本年度のベスト1候補。
[PR]

by maiuMY | 2010-11-29 19:33 | 探偵小説 | Comments(0)  

2010年11月28日 「シナリオ無頼~祭りは終わらない」 中島丈博

本日、2冊目の読了本。

「シナリオ無頼~祭りは終わらない」 中島丈博 (中公新書)

我々の世代の映画好きには輝かしい名前である中島丈博。

その自伝的エッセイで、トラブルの多いエピソードが満載で面白い。

邦画好きなら必読の1冊であろう。
[PR]

by maiuMY | 2010-11-29 19:27 | 映画 | Comments(0)  

2010年11月28日 「処刑のデッドライン」 クラーク・ハワード

本日、2冊目の読了本。

「処刑のデッドライン」 クラーク・ハワード (早川書房)

これは、すごい傑作!!!

年末近くなって、こんな素晴らしい作品に出会えるなんて最高!

クラーク・ハワードはおいらの大のお気に入り。

しかし、翻訳はそこそこあるのに、しかもどの作品も上出来であるにも拘らず、日本ではイマイチ人気がない。

光文社文庫から出た「ホーンマン」なんて大傑作短編集だと思うけどなぁ・・・

この小説は、いわゆる「処刑デッドライン物」であるが、アンドリュー・クラヴァンとか「Zの悲劇」とか、その他のわざとらしい作り物の世界(勿論、それを否定しているわけではない。そちらにはそちらのよさがある。まったく違う狙いの作品だ、と言いたいだけである)と違って、ノン・フィクションに近いリアリティ重視の作風である。

従って、いわゆる定番ドラマツルギーのカタルシスもなく、どんでん返しもない。

この辺りが、日本で人気のないところなんだろうなぁ。

しかし、メディア被害の問題や死刑の是非など、重い問題を声高に叫ぶことなくじわじわと考えさせてくれる「大人の読み物」として第一級品である。

あまり人気のない作者なので、逆に見つけにくい本ではあるが、たまにゾッキ棚なんかで見かける。

見つけたら、即、ゲットをお薦めする!
[PR]

by maiuMY | 2010-11-28 11:27 | 探偵小説 | Comments(0)  

2010年11月28日 「泥棒~ショート・ショート全集」 結城昌治

本日、1冊目の読了本。

「泥棒~ショート・ショート全集」 結城昌治 (集英社文庫)

結城昌治は大好きな作家で、長編だけでなく短編の名手でもあるが、さすがにショート・ショートはあまり上手くない・・・

星新一の年代物の熟成ワインのような「透明な」文章に比べるとどうしても「生臭さ」が若干出てくる。

その「生臭さ」を、逆に、星新一と違う「自分のショート・ショート」の持ち味にまで高めている都筑道夫までくると、別の名人芸という気がするが、そこまでの徹底振りもない。

一部の作品、例えば「絶対反対」などを除くと、今ひとつの作品が続く。
[PR]

by maiuMY | 2010-11-28 11:12 | 探偵小説 | Comments(0)  

2010年11月26日 「無人島レコード」 能地祐子・本秀康編

本日、2冊目の読了本。

「無人島レコード」 能地祐子・本秀康編 (ミュージックマガジン)

2000年4月のレコードコレクターズ増刊。

各人が無人島に持っていく1枚の音源(LPでもCDでも)を選ぶというよくある趣向。

なかなか面白いが、相撲取りの敷島がジャズファンだったり、小泉今日子がまだ永瀬と離婚していなかったり、と発見があちこちに。
[PR]

by maiuMY | 2010-11-27 08:25 | ジャズ | Comments(0)  

2010年11月26日 「Policeman’s Lot」 ヘンリイ・ウェイド

本日、1冊目の読了本。

「Policeman’s Lot」 ヘンリイ・ウェイド (翻訳道楽)

家に帰ったら、翻訳道楽の047から052が届いていた。

しかも、おいらの大好きなヘンリイ・ウェイドの短編集からの翻訳!

早速、読んでみる。

期待に違わぬ名短編揃い。

全ては宮澤さんのComentに言い尽くされている。

「人物描写のおかげでありふれたアイデアが輝き始める、と言ってもいい。こういう「うまさ」というのは、実は案外珍しいような気がします。」

まさに「地味」で「うまい」ヘンリイ・ウェイド。

よって、日本ではどうしても人気がでないよのねぇ、あぁ。。。。。。
[PR]

by maiuMY | 2010-11-26 13:03 | 探偵小説 | Comments(0)  

2010年11月25日 「総長への道・番外篇」 藤原審爾

本日、2冊目の読了本。

「総長への道・番外篇」 藤原審爾 (角川文庫)

著者の代表作の一つである「総長への道」の番外篇といえる連作短編集。

うち、「獅子の兼蔵」と「八九三地蔵」は読んだことがあり、こりゃ、ダブリで買ったか?(ネットで送料込みで1000円もした!)とあせったが、後の2編は未読で、一安心。

恐らく「藤原審爾の華麗な世界」シリーズかなんかで読んだんだろう。

とにかく、必読!

素晴らしい文章のキレ、リズム感。

特に、「獅子の兼蔵」に顕著。

絶対のおススメ品です。
[PR]

by maiuMY | 2010-11-26 09:21 | 探偵小説 | Comments(0)  

2010年11月25日 「そびえたつ地獄」 リチャード・マーティン・スターン

本日、1冊目の読了本。

「そびえたつ地獄」 リチャード・マーティン・スターン (早川書房)

映画「タワーリング・インフェルノ」の2つの原作の内の一つ。

もちろん、ベストセラーになり、実質的な原作になったのは、こちらの方。

少し前にNHKの衛星映画劇場で映画をやったのを機に本の山から引っ張り出してきた。

今回が初読。

初めて気がついたが、原作者のマーティン・スターンはミステリー畑の人で、ハヤカワ・ミステリ文庫に入っている「恐怖への明るい道」でエドガー賞を受賞している。

「そびえたつ地獄」は、題材からいうともっと長くなってもおかしくない小説なんだが、短めの中に登場人物の描き分けやサスペンスの高め方が上手くいっている。

省略を効かすことによって短い話に纏めているのだ。

悲惨なラストもあっさりと纏めることで救いがあるような気もする。
[PR]

by maiuMY | 2010-11-25 14:46 | 探偵小説 | Comments(0)  

2010年11月23日 「青が散る」 宮本輝

本日の読了本。

「青が散る」 宮本輝 (文藝春秋)

懐かしい、実に懐かしい1作。

ご存知、青春物の金字塔であり、スポーツ物としても傑作。

刊行当時買った本はもう初版ではなかったが、とうに売っパラって、その後買った文庫も人に貸したか、売ったか、もうない。

ある日、BOOK OFFで帯付きの初版を105円棚で見つけ、思わず買ってしまったのだ。

やはり見事な小説だ、と思う。

そんなに長い小説ではないのに、4年間の青春と様々な群像を描き分ける力は大したもの。

長い連載期間だったのだが、恐らく作者の中で時間をかけて練られたプロットだったのだろう。

伏線等の置き方も見事である。

おいらは初読のときから貝谷が好きだった、と思い出した・・・
[PR]

by maiuMY | 2010-11-24 07:29 | 青春 | Comments(0)  

2010年11月22日 「誰か」 宮部みゆき

本日の読了本。

「誰か」 宮部みゆき (光文社・カッパノベルス)

う~ん、惜しい。

確かに水準以上の作品だが、宮部みゆきならもっと素晴らしい作品にできたんじゃないか?と思ってしまう。

最初は、ディック・フランシスかな?と思ったのだが、すぐに「これはアルバート・サムスンだ」と思い直す。

まあ、カバーイラストが、ハヤカワ・ミステリ文庫のサムスン物と同じ杉田比呂美という連想もあるか。。。

余韻嫋嫋たるラストや、最後の「悪役」(ちなみにこの部分は少しミステリを読んでいる読者ならバレバレ。まあ作者は判って書いているのだろうが・・・)の描き方なんか最高で、さすが宮部みゆき、と思わせるが、しかし例えば、毒舌のお母さんとか、もっと膨らませることができたのでは。

この作者はヒューマンな味わいも見せつつ、本質的に「人間の悪」を描かせたら最高なだけに、もう一味付け加えさせたら、と残念に思う。

本当に惜しい佳作だ。
[PR]

by maiuMY | 2010-11-22 08:16 | 探偵小説 | Comments(0)