カテゴリ:池田雄一( 4 )

 

2010年10月9日 「カルチャーセンター殺人講座」 池田雄一

本日の読了本。

「カルチャーセンター殺人講座」 池田雄一 (徳間ノベルス)

池田雄一はつかみどころのない作家だ。

その特色は、シナリオライター出身というところにあるのかな?

トリックには拘りがある。

しかし、トリックの独創性にはまったく興味がない。

かといって、クリスティーにような既成のトリックのコンビネーションではない。

既成のトリックのコンビネーションはあるのだが、そのコンビネーションすら「既成」のものなのだ。

作者の興味は、トリックの独創性ではなく、トリックを活かすプロットにある。(まあクリスティーの考え方に近いことも事実)

だから、トリック(のコンビネーション)が陳腐な焼き直しであっても、プロットの中で実に活きてきてサプライズを生み出すことになる。

不思議な魅力のある作家である。

この作品も魅力的なプロットとトリック(自体は陳腐ながら)のコンビネーション。

しかし後味が良くなく、そこが減点かな。。。
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by maiuMY | 2010-10-09 19:17 | 池田雄一 | Comments(0)  

2010年10月1日 「21時間02分の密室」 池田雄一

2日前の読了本。

「21時間02分の密室」 池田雄一 (徳間ノベルス)

これは埋もれたる傑作!

ヘンリイ・セシルの「法定外裁判」の設定の戴きではあるが、そんなことを言えばそもそもミステリなんて全部ポーとドイルの戴きな訳で。。。

発表当時はよくあるトラベルミステリーと思われたか、リアリティーに欠けると取られたかして無視されたんじゃないか、と思われるが、これはヘンリー・セシルと同じくユーモア・ミステリーであり、そもそもリアリティーは追求されていない。

実に面白い、そして類のないミステリである。
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by maiuMY | 2010-10-03 11:57 | 池田雄一 | Comments(1)  

2010年9月30日 「出雲3号0713の殺意」 池田雄一

本日、1冊目の読了本。

「出雲3号0713の殺意」 池田雄一 (徳間文庫)

池田雄一第2弾!

確かにトリックはしょぼいのだが、文章や骨格、細部の取材までゆるがせにしない姿勢などから安心して一定レベルを期待できる水準作。

こう書くと、まるで褒めていないようだが、これは褒めているのだ。

この辺が、池田雄一の特色でもあり、限界でもある。

まあ一度、読んでみて下さい。

おいらの言っている意味が判るから。
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by maiuMY | 2010-09-30 19:13 | 池田雄一 | Comments(0)  

2010年9月22日 「不帰水道」 池田雄一

本日の読了本。

「不帰水道」 池田雄一 (徳間文庫)

池田雄一、初体験。

意外に(失礼!)良いじゃないの。

やはり、事前の期待が低かったせいか、かなり面白く感じられた。

トリックは、藤本義一が言うように「どうにかならんかったんか」というものだが、丁寧に伏線が張ってあり(それゆえにすぐばれてしまう)少し、グリン・カーの長編を思い起こした。。。

何より、戦後の事件と、主人公の人生をオーヴァーラップさせる趣向が見事に決まっていて、感銘を呼ぶ。

シナリオでいうト書きの部分も、恥ずかしくなるギリギリ手前で、見事な文章に纏まっている。

(小さな)収穫である。

しかし、このタイトル、ひどいなぁ。。。。。。
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by maiuMY | 2010-09-22 19:48 | 池田雄一 | Comments(0)