カテゴリ:ジャズ( 432 )

 

2018年9月12日 「ジャズのことばかり考えてきた」 児山紀芳

昨日の読了本。

「ジャズのことばかり考えてきた」 児山紀芳 (白水社)

これは良い本だなぁ~。

当然、こういう本というのは基本的に「自慢話」になってしまうのだが、まったく「自慢話」に見えないのは、もちろんお人柄ということなのだろうが、何より「一ジャズファンとして自身が何を求めているのか」に忠実に生きてきたという感じなのだろう。

おいらがスイングジャーナルを読みはじめたのは中山康樹が編集長になる少し前くらいだが、児山紀芳が編集長に復帰したとたんマニア心をくすぐる企画が多くなったと思ったものだ。

これまでも内田修先生の本をはじめジャズ関係者の人生を回顧した本は良い本がいっぱいあるのだが、それらの中でもダントツで一番かもしれない。

単にジャズの本という以上に人生讃歌になっているのが素晴らしい。

その意味で最終章の対談は蛇足だったのでは。

対談相手からするとどうしても児山紀芳を「先生」と崇め奉らなければならないので、それまで読んできた作者の文章が胡散臭く見えてくる恐れがあるよ。

シナノンに入って麻薬治療をしていた引退中のアート・ペッパーに会いに行って、海辺でペッパーの演奏を聴くシーンはベタな展開であるにも拘わらず、鳥肌が立つくらい感動する名シーン。

「だから、わたしはもう彼(ペッパー)が復帰することはないと思っていた。そして最後にと思って、演奏をお願いしたんです。太平洋に面した海岸で、近くで遊んでいた子どもたちの歓声と波の音に混じってその音が聞こえてきた。五十年近くが経った今ふと目を閉じても、わたしの中に鮮やかにその光景が蘇ってくるんです。」

お~い、クリント・イーストウッドよ、映画にしてくれ!

今年のベスト10か。おいおい10本に入りきらないぞ。

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by maiuMY | 2018-09-13 20:55 | ジャズ | Comments(0)  

2018年9月7日 「ジャズ遺言状」 寺島靖国

本日、1冊目の読了本。

「ジャズ遺言状」 寺島靖国 (DU BOOKS)

タイトルが良いねェ~。

川本三郎と違いまったく枯淡の境地とは縁遠い寺島靖国が久々にオーディオから離れ純粋なジャズ本を出した。

寺島靖国がジャズ評論にもたらしたものはとても大きいと思っているが、さすがにマンネリ感が・・・・・・

岩浪洋三について書かれた文章がとても良い。

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by maiuMY | 2018-09-07 18:45 | ジャズ | Comments(8)  

2018年8月29日 「ジャズ古今往来」 松坂妃呂子

本日、1冊目の読了本。

「ジャズ古今往来」 松坂妃呂子 (株式会社松坂)

雑誌ジャズ批評を創刊された故・松坂さんの恐らく唯一の本。

刊行当時、「ページ数に比して高いなぁ」とケチなことを思って買わなかった本。

経営されていたジャズ喫茶「オレオ」について書いた文章が興味深い。

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by maiuMY | 2018-08-29 19:33 | ジャズ | Comments(1)  

2018年8月18日 「カセットテープ少年時代」 マキタスポーツ×スージー鈴木

昨日、3冊目の読了本。

「カセットテープ少年時代」 マキタスポーツ×スージー鈴木 (KADOKAWA)

これは素晴らしい。

80年代の歌謡曲について再考察したBSの番組の本だが、結構深くて面白い。

一部、異論もあるがそんなの全然気にならない。

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by maiuMY | 2018-08-19 06:40 | ジャズ | Comments(0)  

2018年8月13日 「ジャズ超名盤研究」 小川隆夫

本日、7冊目の読了本。

「ジャズ超名盤研究」 小川隆夫 (シンコーミュージック・エンタテイメント)

小川隆夫氏はインタビューとかジャーナリズム的な部分は素晴らしいが、単純に評論となるといきなり二流に成り下がる。

まあこの本では最近、あまり取り上げられないチャールズ・ミンガスが正当に評価されているのは好感が持てる。
(名盤選みたいなものにミンガスが選ばれず、ハンク・モブレーあたりの二流どころが選ばれているのを見るとそれだけで萎えてしまう。個人的にはモブレーも好きだが所詮、格が違うと思う)

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by maiuMY | 2018-08-13 14:20 | ジャズ | Comments(0)  

2018年8月4日 「平岡正明論」 大谷能生

本日、1冊目の読了本。

「平岡正明論」 大谷能生 (Pヴァイン)

「平岡正明論」か、すげぇの出してくんな、大谷能生。

菊地成孔の(やや)胡散臭さというか薄っぺらなところに比べ、大谷能生の方が信頼できるというか、まあおいらの好み。

この「平岡正明論」もきっちり共産主義者としての平岡正明から解明していてものすごい労作である。

「新入生諸君、あなたがたは何のために学校へ入ってきたのかって?きまっているではないか、大学とは学生運動をやるために存在するのだ。」

まさに平岡正明の面目躍如たるアジ文だね。

「彼(石原莞爾)は『最終戦争論』において、生産力の増強と科学の発展--つまり『下部構造』の変革--によって、いずれすべての紛争は解決される、と本気で主張しており、こんな軍人は日本軍以外でもめずらしいと思うのだが、『国体』と『八紘一宇』という彼の思想の基盤を取り外してしまえば(それはもちろん無理なことだが)これはそのまま、プロレタリア独裁による『永久革命』論とタメを張るサイズの大風呂敷であるだろう。」

アハハ。

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by maiuMY | 2018-08-04 10:16 | ジャズ | Comments(0)  

2018年7月22日 「大野雄二のジャズ放浪記」 大野雄二

本日、4冊目の読了本。

「大野雄二のジャズ放浪記」 大野雄二 (DU BOOKS)

まあ昔から「〇〇放浪記」ってタイトルの本は結構あったが、それにしてもここのところ多いよなぁ。

まあ面白く読めたが、一番笑ったのは「ルパン三世」の主題歌を吹きこんだ時の三波春夫のエピソード。

リポビタンDを1本ずつ「三波春夫でございます。今日はよろしくお願いいたします」って自らスタッフ全員に配って回ったそうだ。

掃除のおばさんにまで配ってたってとこがシベリア抑留帰りの苦労人らしいところ。

巻末の特別附録の名盤選が面白い。

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by maiuMY | 2018-07-22 17:32 | ジャズ | Comments(0)  

2018年6月23日 「黛敏郎 古代と現代を極めた天才」

本日、5冊目の読了本。

「黛敏郎 古代と現代を極めた天才」 (ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス)

黛敏郎という人は思想はさておき、音楽はやはり素晴らしい。

おいらの中では武満徹の方が(現代音楽も映画音楽も)重要だが、その次くらいに好きかも。

MOOKながら、ヤマハの本らしく真面目な1冊である。

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by maiuMY | 2018-06-23 18:14 | ジャズ | Comments(0)  

2018年6月1日 「ショスタコーヴィチとスターリン」 ソロモン・ヴォルコフ

本日、1冊目の(未)読了本。

「ショスタコーヴィチとスターリン」 ソロモン・ヴォルコフ (慶應義塾大学出版会)

ところどころの章を拾い読み。

すごく面白そうな題材だが、生真面目すぎるのかなぁ。

でも最終章の第七章はとても面白かった。

スターリンが逆に恐縮しちゃってる感じが。



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by maiuMY | 2018-06-01 18:23 | ジャズ | Comments(0)  

2018年5月28日 「ジャズジャイアンツ・インタヴューズ」 小川隆夫

本日の読了本。

「ジャズジャイアンツ・インタヴューズ」 小川隆夫 (小学館)

スイングジャーナルなどに掲載されていたジャズマンへのインタビューをまとめたもの。

掲載当時は「ふ~ん」と読み流していた感じだが、月日が経ってまとまって読んでみると結構、発見があって面白い。

ドン・チェリーのインタビューが特に興味深い。

ポケットトランペットがマイルスのプレゼントというのはどこかで読んだ気がするが、「まさか嘘だろう」くらいに思っていたのにドン・チェリー自身が認めている!

ドン・チェリーとオーネット・コールマンが出会ったのが暴動やラップで名高いワッツ地区というのも「なるほどね」という感じだ。

意外に楽しめました。

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by maiuMY | 2018-05-28 18:27 | ジャズ | Comments(0)