2010年 04月 16日
20101年4月16日 「焦茶色のパステル」 岡嶋二人
「焦茶色のパステル」 岡嶋二人 (講談社文庫)
もう5回目くらいの再読。
岡嶋二人の初期三部作は、やはり重厚な筆致。
初めて読んだ時、ヒロイン二人の描き方に、とても新しさを感じたのを覚えている。
全然、別のジャンルだが、チック・コリアの「リターン・トゥ・フォーエヴァー」を初めて聴いた時の感覚とでも言おうか。
若い頃は、芙美子に新しさを感じたのだが、今読むと「いいわ。あと少しだけ奥さんでいてあげる。でも、その後は、私に私自身を返してね。」と心に想う香苗に新しさを感じる・・・
同じく、未亡人になったヒロインが謎を追う松本清張の「ゼロの焦点」と比べるとよりはっきり!(って比較する作品が古すぎか?)