2010年 01月 02日
2010年1月2日 昨年のベスト25発表! 古本編
こちらは、ベスト10と違い、削るのに苦労した。
第25位(同順位)「清里高原殺人別荘(ビラ)」 梶龍雄
やはり、このトリックには素直に驚く!
第25位 「目くらましの道」 ヘニング・マンケル
始まりは重厚な警察小説なのに、終盤はハリウッドのB級アクション大作風になるこの作者の作品
中では、これが今のところ代表作か?
第24位 「魔羅の肖像」 松沢呉一
これも傑作。
第23位 「ベラ・チャスラフスカ~最も美しく」 後藤正治
ドラマチックにできる題材なのに、そうしない後藤正治のこだわりがよく判る。
第22位 「『薔薇族』編集長」 伊藤文学
作者の人柄が文章からにじみ出ている。
第21位 「公園はおれのもの」 スティーヴン・ピータース
読んだ当時は興奮して「B級じゃなくA級だ」と叫んでいたが、落ち着いて考えるとやはりB級ではあ
る。
しかし、超・B級だ。
第20位 「心はいつも荒野」 司城志朗
これ1作、という決定打のない司城志朗で選べばこれか。
主人公の姿は、やはりハードボイルドだ・・・
第19位 「西瓜糖の日々」 リチャード・ブローティガン
作品全体としてはバランスを崩しているのだが、これほど美しいセックス・シーンは初めて読んだ。
人間も捨てた物ではない、と優しい気持ちになれる。
文学には「力」があるのだ、と気づかせてくれた作品。
第18位 「海から来たサムライ」 司城志朗/矢作俊彦
最新作の「犬なら普通のこと」以外、実質、司城の作品と言える共作名義の四作だが、中でもこ
の本は、後に司城が書き直しているように、シノプシスまで全て司城が担ったのではないか?
主人公の侠気にしびれる!
第17位 「抹殺部隊」 ドナルド・ハミルトン
部隊シリーズは、題名の頭に「ま」が付くのに傑作が多い。
「マット・ヘルム自身の事件」と言える。
第16位 「最期のキス」 古尾谷登志江
頭のよい配偶者を持った役者馬鹿の悲劇・・・・・・
第15位 「SINKER」 平山夢明
すごく面白いのに、作者が再刊を拒んでいるのか?
確かに「羊たちの沈黙」そのままのシチュエーションだが・・・
第14位 「東京夢幻図会」 都筑道夫
都筑の半七好みがよく出ている逸品。
第13位 「悶死~中川一郎怪死事件」 内藤國夫
中川昭一が亡くなった今となっては、再刊の見込みゼロだろう・・・
名作なんだが・・・
第12位 「禁煙の愉しみ」 山村修
名文とはこういう文章のことを言うのでは?
至福の時が味わえる。
第11位 「アバターの島」 樋口修吉
初期の樋口修吉では唯一未読だったこの作品。最高傑作では!
第10位 「熟女の旅」 松沢呉一
松沢呉一のエロ系統の仕事では、この本が最も面白い。
第9位 「メランコリー・ブルー」 司城志朗
斜に構えてみせる司城の作品中では、比較的ストレートにハードボイルドしている知られざる傑作。
第8位 「海を見ないで陸を見よう」 梶龍雄
英国風本格派探偵小説に近い味わいを見せるのは、日本では横溝正史と梶龍雄だけ。
第7位 「松沢堂の冒険~鬼と蠅叩き」 松沢呉一
松沢呉一では、おいらはこれが一番好き。
第6位 「灰色の季節」 梶龍雄
梶龍雄の最高傑作!文学味高し。
第5位 「エヴァ・ライカーの記憶」 ドナルド・A・スタンウッド
とにかく読んで面白い小説!ジェット・コースター!
第4位 「ハンバーガー殺人事件」 リチャード・ブローティガン
ブローティガンでは、これが一番好き。
それでも、翻訳は「村上春樹の文体に影響を与えた」藤本和子ではない・・・
第3位 「待伏部隊」 ドナルド・ハミルトン
「プロ」の世界を描いて余すところがない。
悪党パーカー物や「深夜+1」が好きな人ならノックアウトされる。
第2位 「眠りなき狙撃者」 J・P・マンシェット
ニヒリズムの極地。
おいらには、ジム・トンプソンがお子様ランチに思える。
第1位 「フリッカー、あるいは映画の魔」 セオドア・ローザック
今までの人生で読んだ全ての本の中で、確実にベスト1候補に入る超・超・超・傑作!
特別編 「極道ひとり旅~続・仁義なき戦い」 美能幸三
すみません・・・
ただ入手するのにかなり手間取っただけです・・・ここに入れたのは。