2009年 12月 25日
2009年12月24日 「メランコリー・ブルー」 司城志朗
「メランコリー・ブルー」 司城志朗 (双葉ノベルス)
これは、おいらにとって司城志朗の最高傑作!
ひねった(司城ならではの)ハードボイルドを書く作者ではあるが、この連作短編集は珍しくストレートにハードボイルド。
それでも冒頭のモノローグは、カート・キャノンへのパスティーシュだし、探偵役はL・A・モースの向こうを張って71歳と、司城らしい遊び心は満載・・・
松田勇作が生きて歳取ってたら、やらせたい役柄。
「探偵料は、かつお節一本と煮干しひと袋。ほかに必要経費、心臓の薬代と医者への付け届けが、それに含まれることもある。」なんて科白、しびれる~!
辰巳四郎のカバー、挿絵も良い。
ハードボイルド・ファンなら、万難を排して手に入れる必要あり。