2009年 01月 14日
2009年1月14日 「エリアンダー・Mの犯罪」 ジェリー・ユルスマン
「エリアンダー・Mの犯罪」 ジェリー・ユルスマン (文春文庫)
最近、「知られざる傑作が多い」と噂の文春文庫初期海外作品をBOOK OFFの105円棚で集めているのだ・・・・・
この作品は結構、評判の高い作品だけに期待を持って読んだのだが・・・
しかし、しかし、プロローグで全体の結構は見えてしまうし、正直、タイムパラドックス物を期待して読むと肩透かしを食う。
前半1/4くらいでポルノチックな艶笑譚になって少し面白くなるし、全体的に、艶笑譚の部分は面白く読めるのだが、文章も上手いとは思えないし、いかんせんミステリーとしてもタイムパラドックス物SFとしてもひねりが中途半端でイマイチ。
現代のヒロインがつぶやくラストのメッセージと、過去のヒロインの英雄的な最後には胸が熱くなるが、しかし、この厚さは必要ないよなぁ・・・・・・・・・・・・
わざわざ探す価値はない、と思うぞ、おいらは。