2018年 03月 23日
2018年3月23日 「ここから先は何もない 山田正紀
「ここから先は何もない 山田正紀 (河出書房新社)
山田正紀のSFってこういう惜しいのが多い。
いろいろなアイデアなんかは素晴らしいのに、キャラクター設定が薄っぺらくてSF的な説明があっさり地の文で綴られる。
SFは(SFファンの絶対数の少ない日本の場合は一般読者をも対象にしなければ商売にならないので特に)どうしてもこういう説明的な文章が出てしまうジャンル上の制約があるが、例えば小松左京ならもっと重厚に書けるだろう。
そうは言っても著者のデビュー作「神狩り」を彷彿とさせる設定でなかなか読ませるのは確か。
でも惜しいわぁ~